民法・関連法令法令基準日 2025年4月1日
令和7年度(2025年)管理業務主任者試験 問39
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
- 1管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、その相続人のあることが明らかでないときは、管理組合は、家庭裁判所に対し相続財産の清算人の選任を請求することができる。
- 2管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、その相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から10箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
- 3管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、遺産分割により当該区分所有者の区分所有権を取得する相続人が決定するまでは、管理組合はその滞納している管理費を請求することができない。
- 4管理組合は、相続人に対し、被相続人である前区分所有者の滞納管理費を請求することができるが、相続人に支払遅延の責任はないため、その遅延損害金を請求することはできない。
正解 肢1
出典:令和7年度 管理業務主任者試験 問39。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
滞納管理費の債務者である区分所有者が死亡した場合の処理を問う。相続人のあることが明らかでない場合の手続、相続の承認又は放棄をすべき期間、遺産分割前の請求の可否、遅延損害金の承継が論点である。
正解の根拠
民法第952条第1項は、相続人のあることが明らかでないときは、家庭裁判所が利害関係人又は検察官の請求によって相続財産の清算人を選任しなければならないと定める。滞納管理費債権を有する管理組合はこの利害関係人に当たるから、家庭裁判所に対し清算人の選任を請求することができる。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1: 相続人のあることが明らかでないとき、債権者である管理組合は相続財産の清算人の選任を家庭裁判所に請求でき、最も適切。
肢2: 民法第915条第1項の期間は自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月であり、10箇月とする点が誤り。
肢3: 相続人は相続開始と同時に債務を承継するから、遺産分割の成立を待たずに請求でき誤り。
肢4: 遅延損害金も金銭債務として相続により承継され、請求できるから誤り。
一言まとめ
承認又は放棄の期間は三箇月、相続財産の清算人は利害関係人等の請求で選任、と数字と主体をセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
○肢1管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、その相続人のあることが明らかでないときは、管理組合は、家庭裁判所に対し相続財産の清算人の選任を請求することができる。
相続人のあることが明らかでないとき、債権者である管理組合は相続財産の清算人の選任を家庭裁判所に請求でき、最も適切。
×肢2管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、その相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から10箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。
民法第915条第1項の期間は自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月であり、10箇月とする点が誤り。
×肢3管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、遺産分割により当該区分所有者の区分所有権を取得する相続人が決定するまでは、管理組合はその滞納している管理費を請求することができない。
相続人は相続開始と同時に債務を承継するから、遺産分割の成立を待たずに請求でき誤り。
×肢4管理組合は、相続人に対し、被相続人である前区分所有者の滞納管理費を請求することができるが、相続人に支払遅延の責任はないため、その遅延損害金を請求することはできない。
遅延損害金も金銭債務として相続により承継され、請求できるから誤り。
関連条文解説で引用
- 民法第952条第1項
- 民法第952条第2項
- 民法第915条第1項
- 民法第916条第1項
- 民法第897条の2第1項
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