KANRI / 2017 / 問6公式正解表どおり

民法・関連法令法令基準日 2017年4月1日

平成29年度(2017年)管理業務主任者試験 問6

AとBが、Bを受任者とする委任契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. 1Bは、Aの承諾がなければ、受任者たる地位を第三者に譲渡することができない。
  2. 2Bが後見開始又は保佐開始の審判を受けた場合、AB間の委任契約は終了する。
  3. 3Bが、委任事務の処理に際して、自己の過失によらず損害を受けた場合であっても、Aの指図について過失がなければ、Bは、Aに対し損害賠償の請求をすることができない。
  4. 4Bが無償で受任した場合は、Bが委任事務の処理に際して善管注意義務に違反したときであっても、Bは、Aに対し債務不履行責任を負わない。

正解 肢1

出典:平成29年度 管理業務主任者試験 問6。本サイトは非公式の学習サイトです。

解説AI解説

本問の論点

委任契約に関する問題であり、受任者たる地位の譲渡、委任の終了事由、受任者が受けた損害の負担、善管注意義務の範囲が論点となる。

正解の根拠

委任は当事者間の信頼関係を基礎とする契約であり、受任者たる契約上の地位を第三者に移転するには、相手方である委任者Aの承諾を得なければならない。承諾がなければBは受任者の地位を譲渡できない。よって、正解は肢1。

各肢の検討

肢1: 正しい。信頼関係に基づく契約上の地位の移転であるから、委任者の承諾が必要である。

肢2: 誤り。民法第653条第1項第3号は受任者が後見開始の審判を受けたことを終了事由とするが、保佐開始の審判は終了事由とされていない。

肢3: 誤り。民法第650条第3項は、受任者が委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは委任者に対しその賠償を請求できると定めており、委任者の過失は要件とされていない。

肢4: 誤り。受任者は報酬の有無にかかわらず善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負い、これに違反すれば債務不履行責任を負う。

一言まとめ

委任の終了事由は死亡、破産手続開始の決定、受任者の後見開始の三つであり、保佐開始は含まれない。

一問一答各肢の正誤

  1. 肢1Bは、Aの承諾がなければ、受任者たる地位を第三者に譲渡することができない。

    正しい。信頼関係に基づく契約上の地位の移転であるから、委任者の承諾が必要である。

  2. ×肢2Bが後見開始又は保佐開始の審判を受けた場合、AB間の委任契約は終了する。

    誤り。民法第653条第1項第3号は受任者が後見開始の審判を受けたことを終了事由とするが、保佐開始の審判は終了事由とされていない。

  3. ×肢3Bが、委任事務の処理に際して、自己の過失によらず損害を受けた場合であっても、Aの指図について過失がなければ、Bは、Aに対し損害賠償の請求をすることができない。

    誤り。民法第650条第3項は、受任者が委任事務を処理するため自己に過失なく損害を受けたときは委任者に対しその賠償を請求できると定めており、委任者の過失は要件とされていない。

  4. ×肢4Bが無償で受任した場合は、Bが委任事務の処理に際して善管注意義務に違反したときであっても、Bは、Aに対し債務不履行責任を負わない。

    誤り。受任者は報酬の有無にかかわらず善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負い、これに違反すれば債務不履行責任を負う。

関連条文解説で引用

  • 民法第653条第1項第3号
  • 民法第650条第3項

法令基準日:2017年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。