民法・関連法令法令基準日 2018年4月1日
平成30年度(2018年)管理業務主任者試験 問11
マンションの管理費の滞納に対する対策及び法的手続に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1管理組合が管理費を滞納している区分所有者に書面で督促する場合、内容証明郵便で行わなければ、「催告」に該当せず、時効の中断の効力を生じない。
- 2管理規約に管理費の遅延損害金の定めがない場合には、管理組合は、民法所定の法定利率による遅延損害金を請求することができない。
- 3管理費を滞納している区分所有者が、自己破産の申立てを行い、破産手続開始の決定を受けた場合、管理組合は、先取特権の実行を除き、破産手続に参加しなければ、滞納管理費の回収をすることができない。
- 4管理費を滞納している区分所有者が行方不明の場合は、管理組合は、その者に対して、滞納管理費の支払請求についての訴えを提起することはできない。
正解 肢3
出典:平成30年度 管理業務主任者試験 問11。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
管理費の滞納に対する対策と法的手続について、最も適切な記述を選ぶ問題である。催告の方式、遅延損害金の請求根拠、破産手続における回収、行方不明者に対する訴えの提起が問われている。
正解の根拠
破産手続が開始されると破産債権は破産手続によらなければ行使できず、個別の権利行使は禁止される。したがって管理組合が滞納管理費を回収するには破産手続に参加して債権届出を行う必要がある。他方、先取特権を有する債権者は別除権者として手続によらずに権利を実行できるから、先取特権の実行はこの制限の例外となる。肢3はこの仕組みを正確に述べている。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1: 不適切。催告は履行を求める意思の通知であり方式に制限はなく、内容証明郵便は要件ではない。
肢2: 不適切。規約に定めがなくても、金銭債務の不履行について法定利率による遅延損害金を請求できる。
肢3: 適切。破産手続への参加が原則であり、先取特権は別除権として例外的に手続外で実行できる。
肢4: 不適切。相手方が行方不明でも公示送達により訴えを提起でき、訴訟自体が封じられることはない。
一言まとめ
「方式は自由、規約がなくても遅延損害金は取れる、行方不明でも訴えられる」と押さえ、消去法で肢3を残す。
一問一答各肢の正誤
×肢1管理組合が管理費を滞納している区分所有者に書面で督促する場合、内容証明郵便で行わなければ、「催告」に該当せず、時効の中断の効力を生じない。
不適切。催告は履行を求める意思の通知であり方式に制限はなく、内容証明郵便は要件ではない。
×肢2管理規約に管理費の遅延損害金の定めがない場合には、管理組合は、民法所定の法定利率による遅延損害金を請求することができない。
不適切。規約に定めがなくても、金銭債務の不履行について法定利率による遅延損害金を請求できる。
○肢3管理費を滞納している区分所有者が、自己破産の申立てを行い、破産手続開始の決定を受けた場合、管理組合は、先取特権の実行を除き、破産手続に参加しなければ、滞納管理費の回収をすることができない。
適切。破産手続への参加が原則であり、先取特権は別除権として例外的に手続外で実行できる。
×肢4管理費を滞納している区分所有者が行方不明の場合は、管理組合は、その者に対して、滞納管理費の支払請求についての訴えを提起することはできない。
不適切。相手方が行方不明でも公示送達により訴えを提起でき、訴訟自体が封じられることはない。
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