標準管理規約法令基準日 2018年4月1日
平成30年度(2018年)管理業務主任者試験 問35
マンションにおける平穏な居住環境の維持を目的として、暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)への専有部分の貸与を禁止する場合等における次の記述のうち、区分所有法の規定、標準管理規約及び判例によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1組合員が、その専有部分を賃貸する場合、契約の相手方が暴力団員でないこと及び契約後に暴力団員にならないことを確約することを、当該賃貸借契約に定めなければならない。
- 2組合員が、その専有部分を賃貸する場合、契約の相手方が暴力団員であることが判明したときには、管理組合は、相当の期間を定めた催告後、区分所有者に代理して解約権を行使することができることを、当該賃貸借契約に定めなければならない。
- 3組合員が所有する専有部分を暴力団組長に賃貸した場合、常時暴力団員が出入りするなど、居住者の日常生活に著しい障害を与えているときは、管理組合の管理者又は集会において指定された区分所有者は、区分所有法第60条に基づき、当該専有部分の占有者に弁明の機会を与え、当該賃貸借契約の解除及び専有部分の引渡しを請求することができる。
- 4暴力団員である者又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者は、管理組合の役員となることができない。
正解 肢2
出典:平成30年度 管理業務主任者試験 問35。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
暴力団員への専有部分の貸与を禁止する場合に賃貸借契約へ定めるべき条項と、占有者に対する引渡し請求の手続を問う問題である。
正解の根拠
標準管理規約(単棟型)第19条の2は、契約の相手方が暴力団員であることが判明した場合には、何らの催告を要せずして、区分所有者は当該契約を解約することができることを含む条項を、その貸与に係る契約に定めなければならないとしている。肢2は相当の期間を定めた催告を要するとしており不適切である。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1: 適切。同条は、契約の相手方が暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する条項を求めている。
肢2: 不適切。同条が求めるのは何らの催告を要せずして解約することができる旨の条項であり、相当の期間を定めた催告を経なければ代理行使できないとする点で内容が食い違う。
肢3: 適切。区分所有法第60条第1項は、占有者による共同生活上の障害が著しいときは、集会の決議に基づき、訴えをもって、その占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができるとする。
肢4: 適切。標準管理規約は、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者を役員となることができない者としている。
一言まとめ
暴力団排除条項は無催告解約が急所であり、引渡し請求には弁明の機会が要る。
一問一答各肢の正誤
○肢1組合員が、その専有部分を賃貸する場合、契約の相手方が暴力団員でないこと及び契約後に暴力団員にならないことを確約することを、当該賃貸借契約に定めなければならない。
適切。同条は、契約の相手方が暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する条項を求めている。
×肢2組合員が、その専有部分を賃貸する場合、契約の相手方が暴力団員であることが判明したときには、管理組合は、相当の期間を定めた催告後、区分所有者に代理して解約権を行使することができることを、当該賃貸借契約に定めなければならない。
不適切。同条が求めるのは何らの催告を要せずして解約することができる旨の条項であり、相当の期間を定めた催告を経なければ代理行使できないとする点で内容が食い違う。
○肢3組合員が所有する専有部分を暴力団組長に賃貸した場合、常時暴力団員が出入りするなど、居住者の日常生活に著しい障害を与えているときは、管理組合の管理者又は集会において指定された区分所有者は、区分所有法第60条に基づき、当該専有部分の占有者に弁明の機会を与え、当該賃貸借契約の解除及び専有部分の引渡しを請求することができる。
適切。区分所有法第60条第1項は、占有者による共同生活上の障害が著しいときは、集会の決議に基づき、訴えをもって、その占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができるとする。
○肢4暴力団員である者又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者は、管理組合の役員となることができない。
適切。標準管理規約は、暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者を役員となることができない者としている。
関連条文解説で引用
- 標準管理規約(単棟型)第19条の2
- 区分所有法第60条第1項
法令基準日:2018年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。