民法・関連法令法令基準日 2022年4月1日
令和4年度(2022年)管理業務主任者試験 問2
時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1消滅時効が完成し、時効が援用されて権利が消滅すると、その権利は最初からなかったものとされる。
- 2時効の利益は、時効完成後には放棄することができない。
- 3債権者が、債務者に対して金銭の支払を求めて訴えを提起した場合に、確定判決によって権利が確定したときは、時効が更新される。
- 4地上権や地役権についても、時効による権利の取得が認められる。
正解 肢2
出典:令和4年度 管理業務主任者試験 問2。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
時効制度の基本事項として、援用による効果、時効の利益の放棄、確定判決による更新、取得時効の対象となる権利を問う問題である。最も不適切なものを選ぶ形式である。
正解の根拠
時効の利益は、時効が完成する前にあらかじめ放棄することは許されないが、時効の完成後は、利益を受ける者がこれを放棄することができる。あらかじめの放棄を禁じる趣旨は、債務者が弱い立場で放棄を強いられることを防ぐ点にあり、完成後にはその危険がないからである。本肢は完成後の放棄もできないとしており、最も不適切である。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1: 時効の効果は起算日にさかのぼるため、援用により権利は最初からなかったものとして扱われ、適切。
肢2: 前述のとおり、時効完成後の放棄は認められるから不適切であり、これが正解肢となる。
肢3: 訴えの提起により時効の完成が猶予され、確定判決によって権利が確定したときは時効が新たに進行を始めるから、更新されるとする本肢は適切。
肢4: 民法第293条第1項は、地役権者がその権利の一部を行使しないときは、その部分のみが時効によって消滅すると定めており、地役権が時効に服する権利であることを前提としている。地上権や地役権についても時効による権利の取得が認められ、適切。
一言まとめ
放棄は「完成前は不可、完成後は可」と時点で切り分けるのが鉄則である。
関連条文解説で引用
- 民法第293条第1項
法令基準日:2022年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。