民法・関連法令法令基準日 2023年4月1日
令和5年度(2023年)管理業務主任者試験 問3
Aが、代理権を有しないにもかかわらず、Bの代理人と称して、Cとの間でB所有のマンションの一住戸の売買契約(以下、本問において「本件売買契約」という。)を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、Aは制限行為能力者ではないものとする。
- 1Aの行為は無権代理行為であるが、Bが追認をすれば、本件売買契約は有効となる。
- 2本件売買契約が締結されたときに、CがAに代理権がないことを知っていた場合は、Cは、Bに対して、追認をするかどうかを確答すべき旨を催告することができない。
- 3CがBに対し、相当の期間を定めて、その期間内にAの無権代理行為を追認するかどうかを確答すべき旨を催告した場合において、Bがその期間内に確答をしないときは、Bは、追認を拒絶したものとみなされる。
- 4CがBに対し、相当の期間を定めて、その期間内にAの無権代理行為を追認するかどうかを確答すべき旨を催告した場合において、Bが追認を拒絶したときは、Aは、Cに対して、Cの選択に従い、本件売買契約の履行又は損害賠償の責任を負う。
正解 肢2
出典:令和5年度 管理業務主任者試験 問3。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
無権代理人Aが本人Bの代理人と称して締結した売買契約について、本人の追認、相手方の催告権、無確答の効果、無権代理人の責任を問う問題である。
正解の根拠
民法第114条第1項は、相手方が本人に対し相当の期間を定めて追認をするかどうかの確答を催告できると定めるが、相手方が代理権のないことを知らなかったことを要件としていない。催告は本人に態度の決定を促すにとどまり、本人に不利益を与えないからである。肢2はこれに反する。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。無権代理行為も本人が追認すれば本人に効果が帰属する。民法第114条第1項も本人の追認があり得ることを前提とする。
肢2:最も不適切。民法第114条第1項の催告権に相手方の善意は要件とされておらず、悪意の相手方も催告できる。
肢3:適切。民法第114条第1項後段は、本人が期間内に確答をしないときは追認を拒絶したものとみなすと定める。
肢4:適切。民法第117条第1項により、無権代理人は相手方の選択に従い履行又は損害賠償の責任を負う。Cが悪意であるとの事情はなく、同条第2項第1号の場面ではない。
一言まとめ
催告は悪意でも可、無確答は拒絶とみなす、責任追及は相手方の選択という三点で押さえる。
関連条文解説で引用
- 民法第114条第1項
- 民法第117条第1項
- 民法第117条第2項第1号
法令基準日:2023年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。