令和5年度全50問

令和5年度(2023年)管理業務主任者試験 過去問

令和5年度の試験は全50問。合格基準点は35点(5問免除者は30点)でした。

年度総評令和5年度

この年度は建築・設備と民法・関連法令の二分野に出題が厚く集まりました。建築・設備では、建築基準法の目的規定、外壁タイルが剥落した場合の危険範囲の目安、給水方式と受水槽の点検用開口、ガス機器の給排気方式、非常用の照明装置と、設備の基礎知識が細かく問われています。長期修繕計画については、見直しのための調査と診断、修繕積立金の取崩し、均等積立方式と段階増額積立方式の比較まで幅広く扱われました。

民法・関連法令では、使用者責任と工作物責任、成年後見制度、無権代理、債権譲渡と保証といった民法の基本に加え、滞納管理費の承継や相続放棄の効果、品確法、賃貸住宅管理業法、宅地建物取引業法の重要事項説明が出題されています。区分所有法では、管理組合法人の成立手続と理事の代表権、電磁的方法を採用する場合の規約の要否、団地の建替え、駐車場専用使用権をめぐる判例が取り上げられました。

形式面では、適切なものや不適切なものの数を答える個数問題が特に目立つ年度です。組合せ問題や空欄補充も含まれ、選択肢の消去法だけでは正解にたどり着きにくい構成でした。記述の一つひとつについて根拠となる規定を言えるかどうかが問われるため、条文単位での正誤判断を繰り返し練習しておくことが大切です。

分野別出題数8年度平均と比較

分野令和5年度8年度平均
民法・関連法令11問12.0問
区分所有法7問6.1問
標準管理規約7問7.9問
適正化法5問5.0問
管理委託契約4問4.1問
会計3問3.1問
建築・設備12問11.3問
その他1問0.5問

民法・関連法令11問

  1. 問1民法・関連法令

    マンションで生じた損害についての使用者責任、工作物責任、注文者の責任を問う。

    正解 肢2
  2. 問2民法・関連法令

    成年被後見人・被保佐人・被補助人が所有する住戸をめぐり、同意権・代理権の有無と家庭裁判所の関与の違いを問う問題である。

    正解 肢2
  3. 問3民法・関連法令

    無権代理人Aが本人Bの代理人と称して締結した売買契約について、本人の追認、相手方の催告権、無確答の効果、無権代理人の責任を問う問題である。

    正解 肢2
  4. 問4民法・関連法令

    請負代金をめぐり、過払金の返還、譲渡制限の意思表示がある債権の譲渡、保証契約の方式、金銭債務と不可抗力の四点を問う。

    正解 肢4
  5. 問29民法・関連法令

    区分所有権が共有に属する場合の分割請求と、無権原で専有部分を占有する者の占有についての推定を問う問題である。

    正解 肢4
  6. 問39民法・関連法令

    滞納された管理費を誰に請求できるか、とりわけ区分所有権が移転した場合に滞納債務が新所有者に承継されるかを問う問題である。

    正解 肢4
  7. 問40民法・関連法令

    滞納管理費債権における時効の更新、相続による債務の承継、相続放棄の効果、及び訴訟提起に必要な手続を問う問題である。

    正解 肢3
  8. 問41民法・関連法令

    品確法における新築住宅の定義と、新築住宅の売主が負う瑕疵担保責任の期間、特約による制限及び期間の伸長の可否を問う問題である。

    正解 肢3
  9. 問42民法・関連法令

    個人情報の保護に関する法律の基本的な仕組みを、管理組合の場面に当てはめて問う問題である。

    正解 肢1
  10. 問44民法・関連法令

    賃貸住宅管理業法の登録、業務管理者、締結前の書面を問う。

    正解 肢2
  11. 問45民法・関連法令

    宅地建物取引業者が自ら売主となる売買における、宅建業法第35条の重要事項の説明の主体と説明事項の範囲を問う。

    正解 肢2

区分所有法7問

  1. 問26区分所有法

    区分所有法における集会の招集通知の宛先と方法、及び招集手続の省略を問う。

    正解 肢2
  2. 問30区分所有法

    専有部分に設定された抵当権と、管理費債権等を担保する区分所有法上の先取特権との関係を問う問題である。

    正解 肢3
  3. 問31区分所有法

    管理組合法人にするための集会の招集通知の期限、通知の相手方の数、決議要件、議案の要領の要否を問う。

    正解 肢3
  4. 問32区分所有法

    管理組合の運営に電磁的記録及び電磁的方法を採用する場合について、区分所有法が規約の定めを要件としている場面とそうでない場面を区別できるかを問う問題である。

    正解 肢4
  5. 問33区分所有法

    団地内建物の建替えには、特定の建物のみを建て替える建替え承認決議と、全部を一括して建て替える一括建替え決議の二つがある。

    正解 肢2
  6. 問34区分所有法

    管理組合法人における理事の代表権、理事の任期、法人成立前にされた決議等の効力、及び管理者の存否を問う問題である。

    正解 肢3
  7. 問38区分所有法

    分譲の際に一部の区分所有者に与えられた敷地内駐車場の専用使用権が団体的規制に服するか、また専用使用料の増額に専用使用権者の承諾が必要かを問う問題である。

    正解 肢4

標準管理規約7問

  1. 問9標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における総会の決議事項と理事会の決議事項の切り分けを問う。

    正解 肢3
  2. 問10標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における第三者への使用許可、駐車場使用料、管理費の充当先を問う。

    正解 肢4
  3. 問27標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)において、修繕積立金を充当できる費用と管理費で賄う費用の切り分けを問う。

    正解 肢2
  4. 問28標準管理規約

    専有部分の占有者等に関する標準管理規約(単棟型)の規律を問う。

    正解 肢1
  5. 問35標準管理規約

    標準管理規約における役員の選任方法、理事の報告義務の相手方、役員の報酬、及び監事の権限の性質を問う問題である。

    正解 肢2
  6. 問36標準管理規約

    専有部分の修繕等の手続と、共用部分である開口部の改良工事の費用負担及び実施主体を問う問題である。

    正解 肢4
  7. 問37標準管理規約

    規約違反行為等への措置について、警告の相手方、差止め訴訟の機関決定、使用禁止請求の手続、弁護士費用の可否を問う。

    正解 肢2

適正化法5問

  1. 問46適正化法

    マンション管理適正化法の推進計画、管理組合等の努力、助言、指導等、管理計画の認定から、適切な記述の個数を問う。

    正解 肢3
  2. 問47適正化法

    マンション管理適正化法第2条の定義規定について、マンション、マンション管理業、マンション管理業者、管理業務主任者という四つの用語の意義を正確に押さえているかを問う問題である。

    正解 肢2
  3. 問48適正化法

    マンション管理適正化法第72条の重要事項の説明等につき、適切な記述の個数を問う。

    正解 肢2
  4. 問49適正化法

    マンション管理適正化法第76条を受けた同法施行規則第87条の財産の分別管理につき、イ・ロ・ハ各方法における印鑑等の管理の可否、残額の移し換え、保証契約の要否を問う。

    正解 肢1
  5. 問50適正化法

    マンション管理業者の標識の掲示、監督処分、契約の成立時の書面の交付先、管理事務の報告を横断的に問う問題である。

    正解 肢3

管理委託契約4問

  1. 問5管理委託契約

    標準管理委託契約書における理事会支援業務の位置づけ、管理員の立会業務の意味、長期修繕計画案の作成業務の契約上の扱いを問う問題である。

    正解 肢4
  2. 問6管理委託契約

    標準管理委託契約書における契約の解除、解約の申入れ、更新と暫定契約を問う。

    正解 肢1
  3. 問7管理委託契約

    標準管理委託契約書について、管理事務に含めうる範囲、管理費等の督促業務の限界、管理規約の提供と費用の受領を問う組合せ問題である。

    正解 肢4
  4. 問8管理委託契約

    標準管理委託契約書及びそのコメントの基本事項を問う。

    正解 肢1

会計3問

  1. 問11会計

    貸借対照表の貸借一致と、前払金・前受金の区分を問う問題である。

    正解 肢2
  2. 問12会計

    発生主義の月次処理のもとで、3月31日の一括入金を2月以前分・3月分・4月分に分けて仕訳できるかを問う問題である。

    正解 肢2
  3. 問13会計

    駐車場の新規契約に伴い、3月中に受け取った敷金と4月分使用料を、発生主義のもとでどの科目で処理するかを問う問題である。

    正解 肢3

建築・設備12問

  1. 問14建築・設備

    建築基準法の目的規定の文言を正確に覚えているかを問う問題である。

    正解 肢2
  2. 問15建築・設備

    消防法上、防火管理者が行わなければならない業務の範囲を問う問題である。

    正解 肢1
  3. 問16建築・設備

    鉄筋コンクリート造マンションの劣化等調査で用いる測定手法と、その手法によって得られる情報との対応関係を問う問題である。

    正解 肢3
  4. 問17建築・設備

    外壁タイルが剥落した場合に、落下したタイルが到達して事故の危険性がある範囲の目安を問う問題である。

    正解 肢1
  5. 問18建築・設備

    給水方式ごとの計画上の考え方と、受水槽の保守点検用開口に求められる寸法基準を問う。

    正解 肢1
  6. 問19建築・設備

    ガス機器の給排気方式の分類と、給湯設備に関する基本用語を問う問題である。

    正解 肢4
  7. 問20建築・設備

    建築物への電力供給の区分、住戸内の配線方式、及び非常用の照明装置に求められる性能を問う問題である。

    正解 肢4
  8. 問21建築・設備

    長期修繕計画の対象範囲、見直しのための調査・診断の進め方、計画修繕工事の実施判断、及び長期修繕計画そのものの性格を問う問題である。

    正解 肢3
  9. 問22建築・設備

    修繕積立金を取り崩すことができる場面、修繕積立基金及び一時金の会計上の取扱い、並びに長期修繕計画の作成費用の充当先を問う問題である。

    正解 肢3
  10. 問23建築・設備

    推定修繕工事項目を、どのような資料に基づいて設定すべきかを問う問題である。

    正解 肢1
  11. 問24建築・設備

    長期修繕計画の構成項目、計画において示すべき内容、及び大規模修繕工事の一般的な周期を問う問題である。

    正解 肢1
  12. 問25建築・設備

    修繕積立金の積立方式である均等積立方式と段階増額積立方式について、それぞれの特徴と弱点を対比して問う問題である。

    正解 肢4

その他1問

  1. 問43その他

    分譲マンションに関する公表された統計・調査の数値を問う問題である。

    正解 肢3