民法・関連法令法令基準日 2024年4月1日
令和6年度(2024年)管理業務主任者試験 問1
共有に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も不適切なものはどれか。
- 1裁判所は、共有者やその所在が不明な共有建物について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、その請求に係る建物又は共有持分を対象として、管理不全建物管理人による管理を命ずる処分をすることができる。
- 2共有者が、持分に応じた管理の費用の支払を1 年以内に履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる。
- 3共有物が分割された場合、各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。
- 4共有物の全部又はその持分が相続財産に属する場合において、共同相続人間で当該共有物の全部又はその持分について遺産の分割をすべきときは、相続開始の時から10年を経過しなければ、当該共有物又はその持分について裁判による分割をすることができない。
正解 肢1・肢4
この問題は、公式発表で複数の肢が正解とされています。
出典:令和6年度 管理業務主任者試験 問1。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
共有に関する民法の規定から最も不適切なものを選ぶ問題である。二つの建物管理命令の区別と、相続財産に属する共有物の分割の可否が論点となる。
正解の根拠
民法第264条の8第1項は、所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない建物について、必要があると認めるときは、利害関係人の請求により、所有者不明建物管理人による管理を命ずる処分をすることができると定めている。肢1は所在が不明な場合に管理不全建物管理人による管理を命ずるとしており、制度を取り違えている。よって、正解は肢1(公式発表により肢4も正解)。
各肢の検討
肢1: 所在が不明な建物について命じられるのは所有者不明建物管理命令であり、不適切。
肢2: 民法第253条第2項は、共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができると定める。
肢3: 民法第261条第1項は、各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負うと定める。
肢4: 民法第258条の2第2項が、相続開始の時から十年を経過したときに分割を認めるのは共有物の持分が相続財産に属する場合であるから、全部が相続財産に属する場合を含める本肢は不適切。
一言まとめ
所在が不明なら所有者不明、管理が不適当なら管理不全と原因で区別する。
関連条文解説で引用
- 民法第264条の8第1項
- 民法第253条第2項
- 民法第261条第1項
- 民法第258条の2第2項
法令基準日:2024年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。