民法・関連法令法令基準日 2019年4月1日
令和元年度(2019年)管理業務主任者試験 問1
相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1未成年者が法定代理人の同意を得ずに相続を放棄した場合において、当該未成年者及びその法定代理人は、制限行為能力を理由に、相続の放棄の意思表示を取り消すことができない。
- 2相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
- 3相続の放棄は、相続の開始があった時から3箇月以内にしなければならない。
- 4被相続人Aの子Bが相続の放棄をした場合において、Bの子CがAの直系卑属であるときは、CがBを代襲する。
正解 肢2
出典:令和元年度 管理業務主任者試験 問1。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
相続の承認及び放棄に関する基本的な規律を問う問題である。限定承認の共同行使、熟慮期間の起算点、代襲相続の原因、制限行為能力者がした放棄の取消しの可否という四つの論点が並ぶ。いずれも条文の文言を正確に押さえているかが分かれ目となる。
正解の根拠
民法第923条第1項は、相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができると定めている。肢2はこの文言のとおりであり正しい。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1: 誤り。相続の放棄は財産上の重要な行為であり、未成年者が法定代理人の同意を得ずにこれをした場合、制限行為能力を理由として当該意思表示を取り消すことができる。
肢2: 正しい。民法第923条第1項のとおり、相続人が数人あるときの限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができる。
肢3: 誤り。民法第915条第1項は熟慮期間の起算点を自己のために相続の開始があったことを知った時と定めており、相続の開始があった時ではない。
肢4: 誤り。代襲相続の原因は相続開始以前の死亡、欠格及び廃除であり、放棄は含まれない。放棄した者の子は代襲しない。
一言まとめ
限定承認は全員で共同してのみ、熟慮期間は知った時から3箇月、放棄に代襲なし、の三点をまとめて記憶する。
一問一答各肢の正誤
×肢1未成年者が法定代理人の同意を得ずに相続を放棄した場合において、当該未成年者及びその法定代理人は、制限行為能力を理由に、相続の放棄の意思表示を取り消すことができない。
誤り。相続の放棄は財産上の重要な行為であり、未成年者が法定代理人の同意を得ずにこれをした場合、制限行為能力を理由として当該意思表示を取り消すことができる。
○肢2相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
正しい。民法第923条第1項のとおり、相続人が数人あるときの限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができる。
×肢3相続の放棄は、相続の開始があった時から3箇月以内にしなければならない。
誤り。民法第915条第1項は熟慮期間の起算点を自己のために相続の開始があったことを知った時と定めており、相続の開始があった時ではない。
×肢4被相続人Aの子Bが相続の放棄をした場合において、Bの子CがAの直系卑属であるときは、CがBを代襲する。
誤り。代襲相続の原因は相続開始以前の死亡、欠格及び廃除であり、放棄は含まれない。放棄した者の子は代襲しない。
関連条文解説で引用
- 民法第923条第1項
- 民法第915条第1項
法令基準日:2019年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。