民法・関連法令法令基準日 2024年4月1日
令和6年度(2024年)管理業務主任者試験 問40
管理組合Aが、区分所有者Bに対してマンションの滞納管理費を請求するために、民事訴訟法に定められている「少額訴訟」を利用する場合に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1少額訴訟によって訴えを提起する場合、その上限額は60万円である。
- 230万円を超える少額訴訟の場合には、地方裁判所に提起しなければならない。
- 3Aが、同一の年に同一の簡易裁判所において、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる回数には制限がある。
- 4AとBは、口頭弁論が続行された場合を除き、第1 回口頭弁論期日前又はその期日において、すべての主張と証拠を提出しなければならない。
正解 肢2
出典:令和6年度 管理業務主任者試験 問40。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
滞納管理費の回収手段である少額訴訟の要件を問う問題である。利用できる裁判所、訴訟の目的の価額の上限、利用回数の制限、一期日審理の原則が論点となる。
正解の根拠
民事訴訟法第368条第1項は、簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができると定めている。少額訴訟は簡易裁判所の手続であり、30万円を超えるからといって地方裁判所に提起すべきことにはならない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1: 民事訴訟法第368条第1項が訴訟の目的の価額を60万円以下としており、適切。
肢2: 少額訴訟は簡易裁判所で行う手続であり、地方裁判所に提起しなければならないとする点で最も不適切。
肢3: 同項ただし書は、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えて求めることができないとしており、適切。
肢4: 民事訴訟法第370条第2項は、当事者は期日前又はその期日においてすべての攻撃又は防御の方法を提出しなければならないとし、口頭弁論が続行されたときはこの限りでないとしており、適切。
計算過程
60万円−30万円=30万円。30万円は上限60万円の範囲内であり、簡易裁判所で少額訴訟を利用できる。
一言まとめ
少額訴訟は、60万円以下、簡易裁判所、回数制限ありで押さえる。
一問一答各肢の正誤
○肢1少額訴訟によって訴えを提起する場合、その上限額は60万円である。
民事訴訟法第368条第1項が訴訟の目的の価額を60万円以下としており、適切。
×肢230万円を超える少額訴訟の場合には、地方裁判所に提起しなければならない。
少額訴訟は簡易裁判所で行う手続であり、地方裁判所に提起しなければならないとする点で最も不適切。
○肢3Aが、同一の年に同一の簡易裁判所において、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる回数には制限がある。
同項ただし書は、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えて求めることができないとしており、適切。
○肢4AとBは、口頭弁論が続行された場合を除き、第1 回口頭弁論期日前又はその期日において、すべての主張と証拠を提出しなければならない。
民事訴訟法第370条第2項は、当事者は期日前又はその期日においてすべての攻撃又は防御の方法を提出しなければならないとし、口頭弁論が続行されたときはこの限りでないとしており、適切。
関連条文解説で引用
- 民事訴訟法第368条第1項
- 民事訴訟法第370条第2項
法令基準日:2024年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。