民法・関連法令法令基準日 2021年4月1日
令和3年度(2021年)管理業務主任者試験 問41
区分所有者Aが、自己の所有するマンションの専有部分をBに賃貸する契約において、AB間で合意した次の特約のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、無効であるものを全て含む組合せはどれか。 ア Bが、賃料を滞納した場合には、Aは、直ちに専有部分に入る玄関扉の鍵を取り替える特約 イ Bは、賃貸借の契約期間中、中途解約できる特約 ウ Bが死亡したときは、同居する相続人がいる場合であっても、賃貸借契約は終了する特約 エ BがAの同意を得て建物に付加した造作であっても、賃貸借契約の終了に際して、造作買取請求はできない特約
- 1エ
- 2ア・イ
- 3ア・ウ
- 4イ・ウ・エ
正解 肢3
出典:令和3年度 管理業務主任者試験 問41。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
専有部分の賃貸借における特約の有効性を問う。賃借人に不利な特約が無効となるか、当事者の自由に委ねられるかを区別する。
正解の根拠
アの鍵の取替えは、法的手続を経ずに実力で権利を実現するもので、自力救済を禁ずる原則に反し無効である。ウの賃借人の死亡により相続人がいても終了する特約は、賃借権の相続による承継を排除し賃借人に不利益であるため無効である。よって、正解は肢3。
各肢の検討
ア: 賃料の滞納があっても、解除や明渡しの手続を経ずに鍵を取り替えて使用を妨げることは許されず無効である。
イ: 民法第618条第1項は、当事者が賃貸借の期間を定めた場合であっても、その一方又は双方がその期間内に解約をする権利を留保したときは、前条の規定を準用するとしており、賃借人が中途解約できる特約は有効である。
ウ: 相続人が同居していても死亡で終了する特約は、賃借権の相続による承継を否定するもので無効である。
エ: 借地借家法第33条第1項は、建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができるとするが、これを排除する特約を無効とする規定はないため、請求をできない旨の特約は有効である。
一言まとめ
自力救済と相続排除は無効、賃借人に有利な中途解約と造作買取請求の放棄は有効。
関連条文解説で引用
- 民法第618条第1項
- 借地借家法第33条第1項
法令基準日:2021年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。