区分所有法法令基準日 2024年4月1日
令和6年度(2024年)管理業務主任者試験 問38
マンションに関する次の記述のうち、最高裁判所の判決によれば、適切なものはいくつあるか。 ア 管理人室と管理事務室が一体として利用することが予定され両室を機能的に分離することができない場合には、管理人室には構造上の独立性があるとしても利用上の独立性はないというべきであるから、管理人室は、区分所有権の目的とはならない。 イ 各住戸(専有部分)からの専用排水管(枝管)は、その構造や設置場所いかんにかかわらず、専有部分に属しない建物の附属物であるから、同排水管に起因する水漏れ事故による損害の賠償は、管理組合がその責任を負う。 ウ 管理組合法人の規約において、理事に事故があり、理事会に出席できないときは、その配偶者又は一親等内の親族に限り、これを代理出席させることができる旨を定めることは認められず、当該規約は無効である。 エ 管理者が共用部分の管理を行い、特定の区分所有者に当該共用部分を使用させることができる旨の規約の定めがある場合においても、各区分所有者は、当該特定の区分所有者に対し、共用部分の自己の持分割合相当額につき不当利得返還請求権を行使することができる。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
正解 肢1
出典:令和6年度 管理業務主任者試験 問38。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
最高裁判所の判断を四つの記述について正確に思い出せるかを問う組合せ問題である。専有部分となる要件、排水管の帰属、代理出席の定めの効力、共用部分の使用に伴う利得の調整が素材である。
正解の根拠
判例は、建物の一部が区分所有権の対象となるには構造上の独立性と利用上の独立性がともに備わることを要するとし、管理事務のための部屋と一体で使うことが予定されていて機能的に切り離せない事案では後者を欠くとした。したがって記述アは判例に沿う。残る三つは判例の枠組みや結論と食い違う。よって、正解は肢1。
各肢の検討
ア: 二つの独立性のうち利用上のものを欠くという判断枠組みに合致し、適切。
イ: 判例は排水管の帰属を、その構造と設置場所を具体的に検討したうえで判断しており、これらを問わず一律に扱うものではないから、不適切。
ウ: 判例は、理事に事故がある場合に配偶者又は一親等の親族に限って代理出席を認める定めを有効としており、無効とする点で不適切。
エ: 判例は、規約に基づく団体的な管理の仕組みがある場合に、各区分所有者が使用者へ直接その返還を求めることを認めていないから、不適切。
計算過程
適切な記述を数えると、ア=1、イ=0、ウ=0、エ=0で、合計は1。適切なものは一つである。
一言まとめ
例外を許さない言い切りの表現は、判例の射程を広げすぎた誤りの合図である。
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